JPC Conference 2002「海外の最新電子送稿事情のレポート」


OS X移行促進 BBS」のスレッド「PRINTPDF入稿・PS入稿 」への投稿で、上記の記事を知った。
オーストラリアでの、PDFを校正と印刷入稿に使ったワークフローを紹介している。

標題の記事を一読すればわかるのだけど、日本とはかなりワークフローの構成要素が異なる。
まず、各編集部や出版社にプリプレス部門やプリプレス担当者がいる、というのが驚きだ。言っておくが、これはデザイナーや編集者とは別にいるのだ。オペレータと読んでもいいかもしれないが、日本で多くの業界関係者がイメージするオペレータとは、おそらくだいぶ違うのではないだろうか。
PDF化ないしPDFのチェックを行う会社が存在していることも驚きだ。この会社を通してデータが入稿されるので、印刷所は安心して印刷に専念できる。
さらに、印刷用デジタル原稿の標準規格を策定する機関なんかもあるようで、もう彼我の差には目がくらむ。
こうしたワークフローのおかげで、すでにデジタル化されていたにも関わらずPDFが標準となったことによって制作コストが半減したというのがすごい(なにしろ劇的に人員削減ができたらしい)。経費節減に血眼になっている日本企業が聞いたらヨダレを垂らしそうな話だ。しかし、ひょっとすると、PDFが標準になる前のコストは日本よりも大きかったのかもしれないではないか。
その辺、PDF化以前だけでなく、デジタル化以前との比較も欲しかったかも。アナログ工程の比率が高い本邦と比較するためにも。

Posted: 月 - 7月 14, 2003 at 02:07 午前            


©